岩崎邦彦さんの「小さな会社を強くする ブランドづくりの教科書」を読んで、会社の方向性を再確認
今回は、「小さな会社」というタイトルに惹かれて、岩崎邦彦さんの「小さな会社を強くする ブランドづくりの教科書」を選びました。
日本の企業のうち、0.3%ほどが大企業で、残りの99.7%が中小企業ということなので、ほとんどすべての会社がこの本の対象なのかもしれません。
今回この本を読んでみて、会社の方向性を再確認することができました。
早速、その内容をみていきましょう。
自社が選ばれるには、イメージづくりが大切
最初に気になった文章がこちら。
イメージが頭に浮かばないものは、人々には選択されにくい
確かにその通りですね。
テーマパークに行こうという時に、愛知県からだと「ナガシマスパーランド」や「ラグーナテンボス」、遠くだと「東京ディズニーランド」「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」が真っ先に思い浮かびます。
一方、頑張って思い出した岐阜県にある「恵那峡ランド」は、自分の中では選択されにくい方のテーマパークと言えます。
それに、そもそも自分が知らないテーマパークであれば思い浮かぶこともありえません。
思い浮かばない時にインターネットで見つけてもらいやすくするのはSEOの話になりますね。
ではどのようにして頭に浮かんでもらうのか?
そのためには、ブランドづくりが必要で、そのブランドを作るには、
ブランドの理想の姿を明確に描かなければブランドづくりははじまらない。
とあります。
自分たちの会社が、どういうブランドと思われたいかをまずは明確にし、働くスタッフ全員に共有することが大切ということですね。
「モノ」ではなく、「コト」が大切
「モノ」を売り込むのではなく、「コト」を提供する
本に書かれた例では、「化粧品の購入」に一回あたり平均5,696円支払えるけれども、「美しくなるため」となると、一回あたり平均2万3,910円支払えるとの結果が出ているようです。
「コト」に置き換えると幅がぐんっと広がるので、トータルで考えるとそのくらいの金額にもなるのかなと思います。
「コト」を上手く伝えることができれば、安売りなどをせず、適正な価格で販売することができそうですね。
自分の土俵で、一番手を目指す
ブランドづくりとは、人の心に「違い」をつくることである。自社ブランドが、他にもありそうな商品と認識されることは、避けなければならない。自ら独自の価値を生み出し、そのカテゴリーでトップになることが必要だ。
先日読んだ浜口隆則さんの『戦わない経営』にも同じようなことが書いてあり、その分野でトップになることが大切だということです。
この本では更に具体的な方向性が例示されています。
- 小さなマーケットにポジショニングする
- カテゴリーを切り取る
- カテゴリーの一部を反転させる
- 特定カテゴリーの高級化市場に特化する
- 特定エリアにフォーカスする
- 特定グループにフォーカスする
このような切り口で、自ら独自の価値を発信していき、人にそのように認知されるようにしていくことが必要ですね。
「価格」ではなく、「価値」を出す
安いには越したことはないですが、高くても価値を感じて購入する商品もあります。
普段使う箱ティッシュはとにかく安いものを選んでいます。安ければ前回買った商品と違っても全く気にしません。
ですが、花粉症がひどかった時、大量に鼻をかむので、いつものティッシュだと鼻が痛くなってしまいます。
そんな時に、鼻が痛くなりにくいエリエール+Waterを買っていました。
まさにこの本に書いてある通りで、
価格の安さを最重視する消費者は、たしかに存在する。だが、こういった顧客は強いブランドのターゲットではない。価格でひきつけた顧客は、価格で逃げていく。
ですので、顧客を惹きつけられる「価値」を打ち出していく必要があるということですね。
まとめ
アントロワは設立間もない会社ですので、世間から全く認知されていませんが、この本の内容を踏まえて、強いブランドづくりをしていこうと思います。